年末年始

海況は不安定で、冬型の気圧配置が強まると北西の風が強くなり、海も悪く、寒くなる。しかし、1年中で唯一、おがさわら丸が父島に4泊するため、通常より父島滞在日数が1日多くなり。1航海でも充分時間がとれる。カウントダウンパーティや花火等イベントも多く開催されるし、晴天に恵まれると気温は20℃を越え、しかも水温はまだ21〜23℃と、かなり良いコンディションに恵まれることもある。当たりはずれが大きいが、なかなか時間がとれず小笠原に来られなかった人にとっては、年越しを、さいはての地、小笠原で迎えるという点では価値がある。正月明けから2月一杯までは風が強い日がいっそう多くなり、ダイビングに適していない。

3、4月

ザトウクジラのベストシーズン。ボート上からその雄姿がほぼ確実に見られるうえ、多くのポイントでその泣き声を聞くことができる。3月中旬以降は海況が良い日も多くなるので、外洋のビッグポイントにも行けるようになる。海中はヒレナガカンパチの大群、ユウゼンが大群になるユウゼン玉、アオウミガメの交尾等、水温は一番低くなるが、この時期しか見られない見所も多く、訪れる価値は充分ある。

GW

水温はまだ低いが、気温は25℃を越える日も多くなり、夏の訪れを感じさせる気候になってくる。高気圧圏内になると海は凪ぎになり、ケータツアーも開始される。約半年間、ダイバーが潜っていなかったこの海域は、ダイビング中のイルカの遭遇率がこの時期は特に高く、魚影も濃い。父島周辺では姿の少ないザトウクジラも、頻繁に姿を見ることができる。海中は3、4月の見所にケータをプラスしたような内容で、凪ぎの日に当たれば、イルカ、クジラ、ユウゼン玉にケータと小笠原の見所のすべてをダイジェストしたようなダイビングができることもある。GW明けから6月上旬位までは梅雨に入り、天気が悪い日が多い。

7、8月

6月中旬から下旬、梅雨前線の北上とともに小笠原は太平洋高気圧に覆われ、いよいよベストシーズンの幕が開く。この時期こそ小笠原の海が真骨頂を発揮する時で、べた凪ぎの海をイルカが泳ぎ、海中はウメイロモドキの大群、巨大なイソマグロの群れ、堂々としたサンドタイガーシャーク等、ほとんどのダイバーが小笠原に対して思い描いていた夢が現実となって体験できる。ケータツアーも頻繁に行なわれ、1航海でも、かなり高い確率でケータに行けるようになる。7月いっぱいまでの、おがさわら丸父島出港後の二日間はこの時期だけのスペシャルメニュー、ケータ一泊二日ツアーも開催。丸二日間、ダイビングのみならず、釣り、ドルフィンスイム、無人島の入り江でのスノーケリングと、野性味あふれる大自然を心ゆくまで満喫できる。凪ぎの日が続くベストな時期ゆえ、ダイバーでごった返す日が多いが、ぜひ夏の小笠原を体験していただきたい。8月に入ると、台風の動きに注意が必要な日が多くなる。

9、10月

黒潮反流の影響により、1年中で透明度が最も良く、水温も最も高い時期になる。夏に比べ、魚影は若干薄くなるものの、暖かく、クリアなコンディションの中で、ダイナミックな地形や、レックダイブ、ドルフィンスイムを楽しむには最高の時期。他の海の色より数段濃い小笠原のグランブルーの世界を存分に満喫してほしい。見られる魚も、ギンガメアジ、ロウニンアジ等、南方系の魚が多くなる。また、父島の南東沖にマッコウクジラが集まってくるので、海況が良ければ2ダイブ+マッコウクジラウオッチングもできる。ケータに行ける確率は五分五分といった所。ただ気になるのは台風、この時期は1年中で最も影響をうけやすいのでおがさわら丸の運航には十分注意が必要。

11、12月

水温、透明度はまだ高いものの、海況がだんだん不安定になり、海へ出るとボート上はけっこう寒くなってくる。10月半ば以降はダイバーの数はめっきり少なくなるので、小人数でしか行けないようなポイントで、この地域ならではの貴重な種類の魚達をじっくり見ることができる。特にカメラ派ダイバーがマクロ系のレア物を狙うには、まだ水温も高く、人が少ないので寒さと人を気にせず思う存分撮影できる。12月に入るとザトウクジラが姿を現わし、小笠原の海も冬支度を始める。